「あぁ。1ポイント1円で使えるポイントが、もう3万円分くらいあるんだ」


「3万ポイントも!?」


あたしは目を見開く。


通販などのポイントは購入しないと入らない。


3万ポイントも貯まるということは、相当利用しているのだろう。


「この通販なら、ポイントを共有して使えるはずだな……」


叶さんはあたしからパンフレットを受け取り、そう言う。


それならこの監視カメラがすぐに買える!


あたしは思わず顔がにやけて行くのを感じていた。


「で、でも申し訳ないですよ」


口先ばかりで申し出を断ると、叶さんは「俺は今欲しいものがないし、今月の末でポイントが失効されるんだよね」と、困ったような顔をした。


それなら甘えられる!!


消えてしまうポイントなら、いくら使っても怒られないだろう。


「お……お願いできますか?」


「あぁ、いいよ。なにが欲しいんだ?」


「これです」


あたしはそう言い、叶さんに監視カメラを見せたのだった。