お兄ちゃんは一体どうやってあたしの行動を見張っていたのだろう。


知り合いを使っていたか、もしくはどこかに盗聴器を付けられていたのかもしれない。


そう思った時、自分のスマホが目に入った。


……そうか、スマホの位置情報だ!!


誰でも簡単に相手の居場所が特定できるサービス。


あれを使っていたのかもしれない。


あたしが今どこにいるのか、お兄ちゃんにはずっと筒抜け状態だったのかもしれない。


「ごめんよ、純白。やっぱり俺はお前の事が好きだ。壊したいくらいに……」


お兄ちゃんはユラリと立ちあがり、その手にはナイフが握られていたのだった。