ポカンと口を開き、スマホを耳に当てたまま固まってしまう。


ヤマは超えた?


嘘でしょう?


大型トラックにはねられて、頭に包帯を巻いていたのに?


《でも、まだ意識不明の重体だ》


「そう……なんだ……」


颯の言葉に少しだけ胸をなで下ろす。


まだ意識が戻らないのから、とりあえずは安心だ。


もし万が一、意識が戻ってしまったら……?


考えただけで背筋が震えた。