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一階へ下りると、リビングの方から楽しそうな声が聞こえて来て、あたしは真っ直ぐそちらへ向かった。


「颯、今日はもう帰るね?」


そう声をかけ、ドアを開ける。


「え、帰るのか?」


リビングで希彩ちゃんと会話をしていた颯がこちらを振り向く。


「うん。用事を思い出したから」


「それなら送って行くよ」


そう言い、立ち上がる颯。


颯はいつの間にか綺麗にひげを剃っている。


帰って来た希彩ちゃんに言われて剃ったのかもしれない。


「いいよ、1人で帰れるから」


「でも……」


「お兄ちゃん、いいって言ってるんだから、いいじゃん」


希彩ちゃんが颯の腕を掴んでそう言う。


「あぁ……そうか?」


「そうだよ。ねぇ? 純白さん?」


チラリとあたしを見る希彩ちゃん。