颯の部屋に来て数時間が経過していた。


お昼御飯はコンビニで買ったおにぎりで済ませたあたしは、一階で玄関の開く音がしたのを聞いた。


「帰って来た」


颯がそう言い、すぐに立ち上がる。


ドタドタと足音を響かせて一階へ下りると、希彩ちゃんとの話声が聞こえてきた。


相変わらずな様子にあたしはテーブルに視線を落とした。


「あたしなら、颯を助けられるから……」


颯を助けて、もう被害者は出さないようにする。


「だから、もう大丈夫だからね……」


あたしはそう呟き、監視カメラへ視線を向けたのだった。