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それでも、せっかくのデートだ。
あたしと颯は途中コンビニによっておやつやジュースを沢山買いこんだ。
「これで一日家にいられるな」
コンビニを出る時、颯はそう言って笑った。
こうして2人でいるのに、一日家から出ないなんて嫌だ。
そう思っても「そうだね」と、返事をする。
きっと、希彩ちゃんならどこかに行きたいとすぐにおねだりをするのだろう。
そして颯はそれを嫌がったりはしない。
あたしは歩きながら颯の横顔を見た。
颯は上機嫌で、さっきから鼻歌をくちずさんでいる。
「ねぇ颯、やっぱりどこかに行きたいな」
そう言って立ち止まると、颯は口笛をやめて嫌そうな顔をあたしへ向けた。
「はぁ?」
「じょ……冗談だよ」
そう言うと、颯の表情はまた明るくなる。
あたしは自分の胸の奥に黒く渦巻くものが生まれるのを感じていた。
それでも、せっかくのデートだ。
あたしと颯は途中コンビニによっておやつやジュースを沢山買いこんだ。
「これで一日家にいられるな」
コンビニを出る時、颯はそう言って笑った。
こうして2人でいるのに、一日家から出ないなんて嫌だ。
そう思っても「そうだね」と、返事をする。
きっと、希彩ちゃんならどこかに行きたいとすぐにおねだりをするのだろう。
そして颯はそれを嫌がったりはしない。
あたしは歩きながら颯の横顔を見た。
颯は上機嫌で、さっきから鼻歌をくちずさんでいる。
「ねぇ颯、やっぱりどこかに行きたいな」
そう言って立ち止まると、颯は口笛をやめて嫌そうな顔をあたしへ向けた。
「はぁ?」
「じょ……冗談だよ」
そう言うと、颯の表情はまた明るくなる。
あたしは自分の胸の奥に黒く渦巻くものが生まれるのを感じていた。