カ・ン・シ・カメラ

☆☆☆

それから数十分後。


すべてを話終えたあたしは大きく息をはき出した。


杏里は時折目を見開いて驚き、颯が見知らぬ女を殺したという場面では小さく悲鳴を上げていた。


それでも、杏里は途中で話を遮ることなく、最後まで聞いてくれた。


「そんなの警察に言うしかないよ!!」


聞き終えると同時に、杏里は叫ぶようにそう言った。


その顔は青ざめていて、手は小刻みに震えている。


「それはできない」


あたしは左右に首を振ってそう答えた。


杏里は今にも泣きそうな顔であたしを見る。


「本当に、警察に言う気はないんだね……?」


「うん」


あたしは深く頷く。


颯と何年も何十年も会えないなんて、考えられない。


「純白のやってることは間違ってる」


杏里にそう言われ、あたしは一瞬たじろいた。