まだ朝日も昇らないほどの早朝、 村の入口には、揃って外套(マント)に 身を包んだ五つの影があった。 その側に、一人の老人が立つ。 その老人に、五人は各々、手を振ったり お辞儀をしたりしながら、その村を後にした。 五人の一行は、市場を迂回して真っ直ぐ 崖の多い山道へと入っていった。