しばらく3人でおしゃべりしながら待っていると、要路と郁斗が9時ごろにやってきた。
「美里・・・!
会いたかったよ!」
郁斗が私に大きく両手を広げてやって来る。
さぁ俺の胸に!
なんて言ってきて私は顔を引きつらせる。
すると隣の修がダッと走り出して郁斗に飛び蹴りを食らわした。
それを郁斗はサッと華麗に避け、修がずさぁと床に受身を取る。
うわぁ、修!!!
私はそう思って気の毒にな、と思う。
そして郁斗が私の方に向いた瞬間だ。
「おいテメェ郁斗、
よく彼氏の目の前でそんなことできんなぁ、あ?」
そんなドスの効いた恐ろしい声を出していたのは旬でした。
ちなみに旬は郁斗の背後から腕をひっつかんでいる。
すると郁斗はごめんなさいごめんなさいとひたすらに謝っていた。
旬、かっこいいなぁ、
とか思いつつ、この雰囲気が好きだなぁ、とも思う。
要路は呆れた様子でから笑い。
「相変わらずだね、
元気そうでなにより。」
ニコ、そんな風に笑って私の隣に座る。
「うん!元気だよ。
要路は調子どう?」
「まぁ、ぼちぼちかな。
やはりプロの世界は厳しいと感じるよ。」
そう要路は少し口をキュッと結んで下を向く。
「そうだよね、学ぶこと、まだまだたくさんあるし・・・」
そう言って二人して真面目トークをしていると私の逆隣に旬が座る。
そして机の席に郁斗と修が座っている。


