「・・・よかった?」
息切れしてる私に対し、なんとも余裕そうに言う旬。
「・・・!!」
なんてことを・・・!
確かに、確かに旬のちゅーはそりゃあもういやらしくてボーッとしちゃうけれど。
私の顔はみるみる熱をもつ。
そして何も言えない。
そしてまた旬が私をもう一度押し倒したその時。
「お菓子持ってきたわよ〜」
ピタリ
空気が凍りついた。
私と旬は扉を見つめるまま。
そこには旬のお母さん。
硬直していた。
私は改めて自分の姿を確認。
二人してハロウィンの仮装してそして旬が私を押し倒している。
「・・・ごめんね
気にせず続けて〜」
旬ママは気の毒そうな顔をしてテーブルにお茶とお菓子をおいてそそくさと出て行った。
ええええええ
続けられるわけがないですよね!?!?
というか
「誤解です!
違いますお母さん・・・!」
私は旬をほっぽって旬のお母さんのところに走ろうとする。
けれど。
「違うことねぇだろ?」
旬に二の腕を引っ張られてそのまま旬の腕の中。
そしてまたソファに倒されて。
私を見る旬の瞳は、
なんだか本物の吸血鬼のようで、野生性で溢れてるものでした。
_____そしてハロウィンの夜は更けていくのでありました。
おわり


