【完】『雪虫の舞う頃に』


「そっかぁ」

少し遅れたけどおめでとう、と茉莉江は笑顔を見せてから、

「ちょっと待ってね」

少し座を外し、やがて戻ると手には小さなケーキのカットがある。

「ほんの少しだけど、お祝いのつもりね」

とケーキを差し出した。

「実はね、あたしも」

来年挙式あげるんだ、と茉莉江が見せたのは、携帯の待ち受け画面である。

そこには。

白人の男性と腕を組む茉莉江の姿があった。