健吾君の名前を呼ぶと、健吾君は眩しい笑顔であたしを見た。 今までのどんな笑顔よりも素敵で、どんな笑顔よりも心が温まって、どんな笑顔よりもドキドキする。 「好きだ、柚……」 健吾君の声が聞こえた時、あたしたちのグループの名前が呼ばれた。 そして、ステージに照明が灯る。 ドキドキドキドキ…… 最高潮を迎える鼓動とともに、あたしはステージへ飛び出していった。