健吾君はその切れ長の瞳であたしを見た。
胸が大きくドクンといって、身体が熱くなる。
まるであたしの身体じゃないみたい。
おかしいよぉ。
「な……なんで……」
ようやくそう聞くと、
「柚が言ったじゃん」
健吾君は冷静に答える。
「そばにいろって」
「あ……」
そういえばあたし、そんなこと言ってしまった。
今さらながらに恥ずかしい。
だけど、健吾君、嫌がらずに隣にいてくれるんだね。
あたしといると、健吾君も嫌な思いするかもしれないのに。
あたしは弱いから、「あたしに構わないで」なんてかっこいいことは言えない。
だから素直に思うよ。
「ありがとう」
本当に嬉しい。
例え健吾君があたしのことを好きでなくても、正義感から守ってくれたとしても、すごくすごく嬉しい。



