「戸崎さん」 あたしが席を立つとき、山形さんが嬉しそうに笑ってあたしを呼んだ。 「今度、ゆっくり話そうね」 「……え?」 「戸崎さんのことも」 山形さんはそう言って、ふふっと笑う。 だからあたしは真っ赤になって、固まってしまった。 山形さんには分かってしまったんだな、あたしが健吾君を好きなこと。 そんなにあたしの行動、バレバレなのかな。 あたしは山形さんに大きく頷く。 「あたしたち、頑張ろうね!」 そう言い残して、健吾君を追って教室を出た。