「俺、文化祭でギターすることになった」



「はぁ?

ギターって、柊……」




音感ゼロじゃん!




そんな言葉が出かかった。

それでも、柊は勝ち誇ったようにあたしを見ている。





「文化祭までな。

文化祭まで……

柚が俺になってギターしろ」



「はぁ!?」




何それ!

無茶にもほどがあるよ!

どうせすぐばれて笑い者だよ?






「戸崎柊様は文化祭でギター弾いて、さらに有名に!

柚だって文化祭まで俺の代わりでイケメン生活謳歌出来るぜ?」



「したくないよぉ!」




柊の馬鹿!

頭すっからかんのくせに、こういうことだけ頭が回るんだから!