「柳!邪魔すんなよ!」
「邪魔?」
健吾君の半ば馬鹿にするような笑い声が聞こえた。
そして……
「邪魔……するに決まってるだろ」
続いて再びバコッという打撃音……
そして……
バキッ……
何かが割れた音がした。
ガタン……
あたしの目の前に黒い物体が降ってきて、それが割れた健吾君のギターだと分かる。
思わず顔を上げて健吾君を見ていた。
健吾君はあたしの前に、あたしに背を向けて立っていて。
その右手には、先の付いていないギターのネックが握られていた。
なんで……
なんで健吾君はあたしを庇ってくれるの?
あたし、健吾君を騙して酷いことをしたんだよ。
それに、あたしを庇うと健吾君だっていじめられるかも。



