いまいち状況が分からずにいると。 「初めまして。君がかすみちゃん?」 優しい声が聞こえた。 ちょっと茶髪で、片目が見えにくかったけど。 あれ。 この人、上履きの色違うから、先輩? 「かすみ、浮気されているなら、アンタもしちゃえ!」 「はい……?」 待って。 誰がそんな事望んだの? 「いいの。唯。あたしは、別に浮気されてもへっちゃら。 だからごめんなさい」 ぺこっとお辞儀をして、その場を立ち去った。