なつみは既に、何か袋を持っていた。 「しゅう君に卒業祝いやって、温かいフォンダンショコラ作ってん」 「へぇ、上手くいってるんだ?」 「いやぁ。それがぜんっぜん」 しゅうは中々、なつみの告白をオッケーしないらしく。 ずっとなつみの片思いらしい。 「しゅうはなつみの事。 気になりだしているとは思うけどなぁ」 「そうかぁ?まだまだや」 ちょっと優しい雰囲気になったのも、きっとなつみの思いが伝わり始めているはずだし。 最近になっては、寂しさも感じない。 「ほんで?これからどこ行くん?」