14年目の永遠の誓い


おじさんは視線をオレにがっちり合わせて、



「悪いが、陽菜は、嫁にはやれんっ!」



と、そう言った。



……あれ?



何かが違っている、そんな違和感を覚えた。

ボタンを掛け違えているだけで、今なら、簡単に掛け直せる、そんな予感。



「おじさん、オレ、ちょっと言い間違えたかも」

「は?」



さっきの「嫁にはやれん」宣言は決死の覚悟で告げたのか、おじさんは、オレのフレンドリーな態度に戸惑ったように眉を上げた。



「えーと、オレ、そこんとこ、こだわりないんで、……やり直しても良い?」



返事を待たずに、オレも立ち上がり、おじさんに対峙する。



「おじさん、」



そして、90度にきっちり腰を折った。



「オレをハルの婿にしてください」

「…………なんだって?」



顔を上げると、おじさんはポカンとした顔でオレを見ていた。



「オレが牧村になるよ。オレは、ハルと結婚したいけど、別にハルを広瀬にしたいとか思ってないし。

お父さんに結婚を申し込むんだったら、嫁にくださいかなと思って、そう言っただけで、オレはただハルと結婚したいだけだから」



一気にそこまで言ってから、おじさんの顔を見る。
オレの言葉に迷いが生じたおじさんに、追い打ち。

オレは笑顔で告げた。



「おじさん、オレをおじさんの息子にしてよ?」