14年目の永遠の誓い



「……うちで毎日、という訳にも、いかんだろうな」



そりゃ、ダメだろう。



ってことは、じいちゃんも分かってる。

おじさんもおばさんも、忙しくてなかなか一緒にいられないってだけで、ハルを心から愛している事には変わりない。

だからって、今日は自宅、明日はじいちゃんち……と言うのも微妙だ。

子どもの頃ならまだしも、家には沙代さんがいて、美味しい料理を作ってくれるし、ハルと一緒には食べられなくても、遅い時間になれば、おじさんもおばさんもほぼ毎晩帰宅はするのだから。



「結婚さえしていたら、オレは毎日、ハルと夕飯食べられるし、夫婦なら同じ部屋で寝られる」



それでも、じいちゃんは迷っていた。



「せめて、大学卒業まで待てないのか?」

「待てない」

「……高校卒業までは?」



じいちゃん、切り替え早っ! 一気に4年短縮した。

けど、



「待てない」



そう、待てないんだ。待ちたくなんてないんだ。



「親のすねをかじっている子どもが、結婚というのはどうだろう?」



じいちゃん!

その台詞、待ってたよ!!



オレは持ってきた鞄からクリアファイルと通帳を取り出した。



「じいちゃん、これ、見て」



資産運用レポート、現在の預金残高を記帳した通帳を並べる。



「ん? なんだい?」



レポートを読み進めるじいちゃんの目が、やがて大きく見開かれた。

最後に通帳を開き、残高を確認すると、じいちゃんはオレに視線を移し、まじまじと見つめた。



「じいちゃん、オレ、ハルを養える男になったと思う」



だから、応援して……という言葉に、数分後、とうとうじいちゃんは頷いた。



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