14年目の永遠の誓い


風呂まで済ませて、ハルの部屋に戻ると、ハルが目を覚ましていた。



「ハル」



枕元に座り、ハルの額に手を当てる。
かぶれやすいからって、熱さまシート類は貼らない。代わりに昔ながらの氷枕。

やっぱり、熱い。



「ハル、何か食べられた?」

「……ゼリー、少し」

「ごめんな。オレ、いなくて」



やっぱり、ずっとここにいれば良かった。一人で食事は味気ない。

……いや、里実さんがいるか。

けど、ハルは当たり前とでも言いたげに、小さく左右に首を振った。

ハルはきっと、オレがここにずっといる方が気にするのだろう。



「あ、志穂と斎藤、あの後、律子の班と合流したんだって」



せっかくだから、明るい話題を提供……とばかりに、ついさっき仕入れた斎藤ネタを披露。



「良かった……楽しそうで」



ハルはホッとしたように、笑顔を見せた。

オレは勢いに乗って、その他にも仕入れてきたエピソードを話す。
それを子守歌に、ハルはまたスーッと眠りについた。



午後9時半前、裕也さんが到着した。

聴診器の感触に、ハルは目を覚まし、そこに裕也さんの顔を見つけて、とても不思議そうな顔をした。

裕也さんは丁寧に胸の音を聴いた後、ハルの頭をそっとなでた。



「陽菜ちゃん、迎えに来たよ」



……やっぱり。



「明日の朝、一緒に帰ろう」



ハルは少しの間の後、ささやくような声で、また、文句ひとつ言わず、



「……はい」



と言った。