ハルをおんぶして長い階段を上り終えると、さすがに少し汗をかいた。
日頃、部活で鍛えている志穂も斎藤も、オレたちの荷物を持って余裕で登る。
「カナ、ありがとう。……大丈夫?」
ハルはポケットからハンカチを出して、オレの額に手を伸ばした。
「大丈夫、大丈夫」
「ごめんね?」
ハルが謝るもんだから、つい、
「オレ、それよりお礼が欲しいな」
と、ぎゅうっとハルに抱きついて、ちゅっと、頰にキスをした。
「カ、……カナ!?」
突然、何するのと言うように、ハルは慌ててオレから離れる。
ハルの目はまん丸で、頰は真っ赤。
「あはは。和樹が言ってたお礼は、ハルにはハードル高いと思って。だから、オレの方からもらいに行くことにした」
天主堂内に入るべく、ハルの手を取り、
「愛してるよ、大好き」
と、ささやくと、ハルは更に赤くなった。
オレがハルを堪能していると、
「はーい、そこー、イチャつかなーい」
と、志穂乱入。
ハルを志穂に取られ、仕方なく2人の後ろから斎藤と堂内に入った。
☆ ☆ ☆
その後も人力車で移動しつつ、景色を楽しみ、途中の洋館も軽く見学。
予約した中華料理店前で人力車は終了。
ハルは「本当に助かりました。ありがとうございました」と何度もお礼を言い、記念撮影もした。



