14年目の永遠の誓い


オレは軽口をたたいたり、ハルをかまったり、大人たちののどかな光景を見るともなしに見ながら、タイミングを計っていた。

いつ渡そう。

今か、それとも、もっと後?

オレが渡そうとしているのは、誕生日プレゼントより、少しだけ特別な贈り物。

ハルはどんな顔をするだろうか?

驚くだろうか?

喜んでくれるだろうか?

ドキドキする。

気がつくと、手のひらにじっとり汗をかいていた。

……いや、大丈夫。
反対する人間はいない。

明兄ですら、許してくれたんだ。



「叶太」

「ん、なに?」

「お前、いいの?」



兄貴に言われて、ハッと我に帰る。

気が付くと、オレは随分とボーッとしていたらしく、ハルのじいちゃん、ばあちゃん、うちの両親、そして兄貴がハルにプレゼントを渡し終えていた。

ハルの家族は家で既に渡しているのか、笑顔でハルを見守っていた。

一瞬迷った。

ここで渡すか、後で2人きりの時に渡すか。

早すぎるそれは、今ここで祝福されたものだと示さなければ、やんわりと拒絶されるかもしれない。

オレはローズピンクの小ぶりの紙袋から、静かに小さな箱を取り出した。

それを見て、兄貴がニヤッと笑ったのが目の端に見えた。

おばさんが面白そうに身を乗り出し、おじさんの表情が引き締まり、明兄がため息を吐いたのも見えた。

よし行ける。

じいちゃんは、頑張れと声に出さずに口を動かした。

オレはさっきまでの緊張はどこへ行ったのか、すっかり落ち着いていた。