14年目の永遠の誓い


里実さんは旅館で待機。
ハルの体調次第では同行予定だったけど、



「絶対にムリしないこと。具合が悪くなったらすぐ帰ってくること」



という注意だけで、班行動がOKになった。

加えて、密かにオレは、もしもの時に駆け込む病院名と連絡先を聞かされている。

ハルは万全の体調ではないけど、4人だけで班行動ができるってのは、オレたちの中では最高に近い状況。



「じゃ、行こうか!」



志穂の元気な声で、自由行動がスタートした。



最初の移動は路面電車。

新幹線より揺れるのは間違いない電車という乗り物。
それだけに心配していたけど、ハルはゆっくり流れる景色を楽しむ余裕すらあり、正直ホッとした。

数駅乗って、向かう場所は天主堂。
ハルが一番行ってみたいと言っていた場所。



「え? わたし、斎藤くんと乗るの?」



志穂が指さす先には人力車。
坂道をハルが歩いて移動するのはムリってことで、予約済み。



「そうそう」

「えー。陽菜と女同士で……」



と志穂がハルの腕を取る。



「体重バランス考えろって」



オレがすかさず言うと、斎藤も「確かに」とうなずいた。

志穂はオレと斎藤、それからハルの3人の間に視線をさまよわせた後、唇をとがらせつつも、



「りょうかーい」



と言った。

何しろ、オレも斎藤も身長180センチ超。重さを考えても座席の広さを考えても、男女ペアにするのが道理だろう。

……本当はただオレがハルと乗りたいだけだけど。

だから男女でペアになると、左右のバランスが悪い気がするのは、気のせいって事にしておいた。