洋館の次は川下り。
「酔いそうだから、里実さんとここで待ってるね」
とハル。
それなら、船に乗るより、ハルと一緒に船を見ながら一緒に待ちたかったのに、
「行くぞ、広瀬」
と斎藤に強引に引っ張られて、船に乗せられた。
どうやら、ハルに、自分が行けない時はオレを連れていってねと頼まれていたらしい。
「牧村が気にするから、お前はこっちに参加しとけ」
そう言われてしまうと、言うことを聞くしかない。
「行ってらっしゃい」
笑顔で手を振るハルに、仕方なくオレは船上から手を振り返した。
ハルは船に乗るオレたちを写真に納めるべく、嬉しそうにデジカメを取り出していた。
本日最後の観光は、学問の神様。
ザックリ説明を聞いた後は、ハルと一緒におみくじを引いて、学問のお守りを物色。
「受験ないのにいるかな?」
と言うと、横から志穂が、
「陽菜にはいらないかも知れないけど、わたしたちにはいるんじゃない?」
とぬかした。
一緒にするなと言いたいところだけど、残念ながら、オレたちの成績は団子状態。
ハルがお守りを3つ買ったので、誰の分かと聞くと、
「お兄ちゃんと、羽鳥先輩へのお土産」
と言ってから、「あ、」とつぶやいて、買ったばかりのお守りと志穂を見比べる。
「ごめん。……しーちゃんが買った方が良かった……よね?」



