そのまま昼食会場へ移動するために観光バスへ乗車。
目が覚めてきたと言ったハルは、結局バスでも爆睡。大の苦手の観光バスだったけど、酔うこともなく目的地に到着できた。
体調悪そうな気がしていたけど、意外といけるかも?
と思ってはみたものの、やっぱり食欲はほとんどなくて、昼食のウナギも、
「美味しいね」
と言った割には、ハルは数口食べただけ。
残りはありがたく、オレと斎藤が頂戴した。
食後は旧藩主邸と庭園を見学。
広大な敷地には、どでかい日本建築のお屋敷。池のサイズが「池」と言うには申し訳ない大きさで、半端ない迫力。
併設されている西洋館の壁は白。不思議と和館よりも歴史と伝統を感じさせられる。
「こんなお屋敷に住んでみたいね~」
と誰かが言うと、
「掃除が大変っしょ」
と、どこからか現実的な答えが帰ってくる。
「夢がないなぁ。これだけの家ならお手伝いさん雇うって」
「ってか、何人家族だよ。こんなに、部屋いらねーって」
「……あんた、そんなこと言ってっから、彼女いない歴更新中なんだよ。
ったく、現実的なのもほどほどにしときな」
その鋭い突っ込みに、何人かが吹き出した。
「……え、現実的、ダメ!?」
更に自覚がないらしい発言に爆笑の渦。
ハルもクスクスと笑っていた。



