「プロポーズはどっちからですか!?」
里実さんはプッと吹き出した。
「叶太くん、ストレートね」
里実さんは、一週間ほど前にハルがいない場でじいちゃんに紹介された。
ハルが言わない、普段のハルの様子やら何やらの共有。何かあった時の連携方法。どっちが何をするかとか。
それはとても大切なことだったけど、オレが一番気になったのは、やっぱプロポーズ。
もちろん、じいちゃんもいる初対面の場では聞けなかったけど、この旅行中に機会があればと待ち構えていたんだ。
「わたしからよ。彼は告白すら、最初はまともに取り合ってくれなかったもの」
「どうして?」
と聞きつつ、何となく予想ができる。
「長生きできないかも知れないし……ってね。言わないけど、そんなところじゃないかな」
やっぱり、そうなるんだ。
オレたちも付き合い始める前には色々あった。けど、オレの告白に、ハルは素直に頷いてくれた。
もしかしたら、男女差もあるのかも知れない。
男なら、やっぱり好きな女の子は守りたいと思う。それがムリだとしたら、ためらう気持ちは理解できる。
「でも、じゃあどうやってプロポーズを受けさせたんですか?」
「やーね、受けさせたなんて。叶太くんの中で、わたしってどんな人間?」
里実さんは面白そうに笑った。
けど、否定はしないらしい。
「あなた以外に考えられないから、じゃあ、わたし、このまま誰とも付き合わず一生独身ね。寂しいわ。
って言ったの」
「……脅し?」
「やーね、人聞きの悪い。ありのままに真実を告げただけよ」
得意げな口調の里実さんに、今度はオレが吹き出した。



