「……や?」
「いやって言うか……」
ハルはトロンとした目で、不思議そうにオレを見上げた。
どこに問題があるのかとでも言いたげな、心細げなハル。
確かに……
確かに小さい頃は、よく一緒のベッドで寝た。
……けど、ハル、そんなの、もう何年もやってないだろ!?
なんで今!?
オレが焦っているのに気づきもせず、ハルは再度、オレの手を引いた。
そりゃ、まずいって!
そう思って、抵抗していると、ハルが悲しげな視線をオレに向けた。
ハルの瞳は涙に潤んでいて、心細げで……、
オレは思わず、ハルの求めるままに身体を寄せてしまった。
ハルは満足げに、オレの腕をギュッと両腕で抱え込んだ。
そうして、ハルはそのまま、ふっと眠りの世界へと突入した。
……ハールー。
意識を失くしたハルを見て、抱え込まれた自分の腕を見て、オレは頭を抱えたい思いでいっぱいになった。
酸素マスクのおかげかもしれないけど、呼吸は大分楽そうになって来たし、今のところ発熱もない。
けど、やっぱり息苦しそうだし、苦しそうに頻繁に身じろぎする。
そして、オレが背中をなでると少しだけでも楽になるのか、ハルの表情が緩むんだ。
だから、オレは右腕を抱え込まれた状態で肘をつき、左手を伸ばしてハルの背をなでる。
……はっきり言って、これは結構しんどい姿勢だ。
だから、ハルに誘われたように同じ布団で添い寝して、ハルの背をなでる方が楽には違いない。
けど、姿勢以前に問題ありだろう!?



