オレの17歳の誕生日の2週間前。明兄の協力を取り付けられた。
オレにとっては、それは最初の一歩だ。
高校生同士の結婚というのは、きっととてつもなく遠い道のりだ。
好きだから、愛しあってるから一緒にいたい、そんな気持ちはきっと誰でも持つだろう。
でも、ほとんどの人はそれを実現させない……させられない。
一部の例外を除き、同棲できる年齢まで、結婚を反対されない年齢まで待つのだろう。それで我慢できるのだろう。
だけど、オレは待てなかった。待ちたくもなかった。
18歳の誕生日まで、後1年と少し。
それまでに超えなければいけない壁はいくつある?
次は、おじさんかおばさんか……? それとも、先にじいちゃんを陥落させるか?
うちの親は、ハルの方をすべてクリアしてからでなきゃ、何を話しても笑って一蹴されるだけだから、一番最後で良い。
……明兄と同じようにハルを溺愛しているおじさん。
明兄への話には、実は続きがある。
あの時のおじさんは、本当に怖かった。
おじさんは、もしかしたら、……いや、もしかしなくても、きっと明兄より高くて厚い壁なんだろう。
☆ ☆ ☆
ハルは具合が悪くても、誰も呼ばずに我慢している。
きっと、それは夜間だけなのだろう。
だけど、「割とある」という今のハルの状態は、とても「割とあって」良いようなものではなかった。
激しく戻して、息が上がって苦しそうで……。
今はまだ熱はないけど、潤んだ瞳はどこか熱っぽさを感じさせる。
もしかしたら、この後、発熱するかも知れない。
とは言え、ハルが大丈夫だと言うのなら、それを信じるしかない。
既に午前1時が目前だ。
今から、じいちゃんを起こしに行くのは、ハルが嫌がるだろう。



