ハルはぶるっと身体を震わせると、ギュッと身を縮めた。戻すほどに調子が悪い時、ハルは横抱きでもおんぶでも酔う。
「ごめんな」
オレの言葉に、ハルは小さく首を振った。
そして、また苦しげに眉をひそめた。
こんな最悪の状態でも、ハルはオレに申し訳ないとか、そんなことを考えていそうで、オレの方こそ申し訳なくなる。
できるだけ揺らさないように、でも少しでも早く、オレはハルをベッドに運ぶ。
トイレと言っても、ハルの部屋に造りつけてあるトイレだから、ベッドは目の前だ。
振動にはかなり気をつけてベッドに降ろしたけど、やっぱりハルは苦しそうに呻き声をあげた。
そっとハルの頭をなでる。
「ハル、病院行く?」
「…い…かない」
かすれた小さな声。
……だよな。今行くんだったら、最初からじいちゃんに電話してるだろう。
「薬は?」
「……ら…な…い」
自分で聞いておいて何だけど、これも納得。今はとても薬なんて飲める状態じゃない。
多分、薬だろうと水だろうと、飲んだら数分と待たずに戻してしまうんじゃないだろうか……。
「そっか」
ムリにでも病院に連れて行くとか、じいちゃんを呼ぶとか考えないでもない。
だけど、ハルが呼んだのはオレ。
それなら、オレは自分ができることをするだけだ。
ベッドの端に浅く座ると、ギシリと音を立て揺れた。そのまま、ハルの背中に手を当ててゆっくりとさする。
強張っていたハルの身体が、少し緩む。
オレにできるのは、これくらいしかない。だけど、ハルの身体が、表情が、わずかだけど緩むから、少しは、ほんの少しくらいはオレも役に立てているのかな、と思えた。
「ごめんな」
オレの言葉に、ハルは小さく首を振った。
そして、また苦しげに眉をひそめた。
こんな最悪の状態でも、ハルはオレに申し訳ないとか、そんなことを考えていそうで、オレの方こそ申し訳なくなる。
できるだけ揺らさないように、でも少しでも早く、オレはハルをベッドに運ぶ。
トイレと言っても、ハルの部屋に造りつけてあるトイレだから、ベッドは目の前だ。
振動にはかなり気をつけてベッドに降ろしたけど、やっぱりハルは苦しそうに呻き声をあげた。
そっとハルの頭をなでる。
「ハル、病院行く?」
「…い…かない」
かすれた小さな声。
……だよな。今行くんだったら、最初からじいちゃんに電話してるだろう。
「薬は?」
「……ら…な…い」
自分で聞いておいて何だけど、これも納得。今はとても薬なんて飲める状態じゃない。
多分、薬だろうと水だろうと、飲んだら数分と待たずに戻してしまうんじゃないだろうか……。
「そっか」
ムリにでも病院に連れて行くとか、じいちゃんを呼ぶとか考えないでもない。
だけど、ハルが呼んだのはオレ。
それなら、オレは自分ができることをするだけだ。
ベッドの端に浅く座ると、ギシリと音を立て揺れた。そのまま、ハルの背中に手を当ててゆっくりとさする。
強張っていたハルの身体が、少し緩む。
オレにできるのは、これくらいしかない。だけど、ハルの身体が、表情が、わずかだけど緩むから、少しは、ほんの少しくらいはオレも役に立てているのかな、と思えた。



