14年目の永遠の誓い


「歩かせて、ごめんな。ベッドに行こう」



オレがハルを抱き上げようと身体を動かすと、ハルは苦しそうにえづいた。



「ぐ、うっ」

「ハル! 気持ち悪いのか!?」

「……う、…ぅえ」



ハルは目に涙をためて、口元を押さえていた。
見ると、タオルを当てている。

……吐き気がひどいんだ。
吐き気というか、もういつ戻してもおかしくない状態の気がする。



「ハル、トイレまで我慢できる?」

「……す、る」



返事が「できる」じゃなく「する」ってことは、かなりキツんだろう。無理はしない方がいい。



「ハル、ここで吐こうか?」



ハルの部屋に行けば、嘔吐用の容器もある。それを取ってくれば……。

だけど、ハルは小さな声で



「ト…イレ、行く」



と言った。

途中で我慢できなくなった時のために、ビニール袋を……と思ったけど、今は手元にない。
キッチンにありそうだけど、探す時間も惜しい。
探してる間に、我慢できなくなって……と言う状況も十分に考えられる。
だからって、嫌がるハルにここで吐かせるのも気が進まない。

オレは一瞬でそこまで考えて、



「分かった。トイレ行こうな」



と、ハルをそっとが抱き上げた。
その衝撃で、ハルの身体がビクンと震えた。



「うっ、……んんっ」

「ごめんな。気持ち悪いな」



できるだけ、ゆらさないようにハルをトイレに運ぶ。一階のハルの部屋の中にあるトイレ。
こんな時のために……と言う訳じゃないだろうけど、病院の個室のようにハルの部屋にはトイレと洗面所がしつらえてある。