14年目の永遠の誓い


だけど、一人残した最愛の妹のことが気にならないはずがない。



「なるほどね」



明兄は渋い顔をしたまま続けた。



「だが、それなら、お前が毎日、うちに来れば良いだろう」

「できる日はやってる。……けど、ハルが具合が悪くて休んでるような日はムリだし、うちの親も家で食べろって言うから、」

「……まあ、そうだろうな」



うちのお袋は専業主婦だし、親父は多忙だけど子煩悩で、家族で食事をとる時間も大切に思っている。
兄貴と仲が良い明兄も、それは知っているだろう。



「それにね、明兄、知ってる?」



知らないと分かっていて、オレは次の弾を撃つ。



「今度は何?」



明兄は不機嫌なままだけど、オレの話を聞く気はあるらしい。

そりゃそうか。ハルの話だもんな。



「ハル、夜中に具合が悪くなっても、誰にも言わず、朝まで我慢してる」

「………え?」

「オレも少し前に知ったばかりだけど」

「なんで!? ……って、聞くまでもないか」

「うん。起こしたくないんだろうね。おじさんおばさんも忙しい人だし。沙代さんだって、気にしないって分かってても、そんな時間は勤務時間外だ」



明兄は硬い表情で頷いた。



「夜中だし、命に別状がないからって言っても、ハル、すごくシンドそうで、」

「……待てよ。なんで、お前がそこまで知ってる?」



明兄の反応が怖いと思いながらも、ハルとの結婚に協力してもらうなら、ここは避けては通れない関所だ。



「明兄、6月に沙代さんのお母さんが亡くなったのって、聞いてる?」



オレは言葉を選びつつ、明兄に説明を始めた。



   ☆   ☆   ☆