14年目の永遠の誓い


このままじゃ、投資を教えてもらうどころか、ハルとの結婚を邪魔されかねない。

何しろ明兄は、オレがハルといちゃいちゃしてるだけでも、さりげなく邪魔してくるくらいだ。
ハルを溺愛している明兄が、そう簡単に「はい、どうぞ」と結婚を許してくれるとは思えない。

まずは、ハルを養えるだけの能力……ってか財力を手に入れて、結婚の話はそれからだと思っていた。
けど、このままじゃ、「試験は落第」と言われて、金のなる木の育て方を教えてもらえなくなるかも知れない。

今日、この話をする事になるとは思わなかったけど。

……話すなら、今だよな?



「ねえ、明兄、知ってる?」

「何を?」



明兄は不機嫌さを隠しもせずに眉間にしわを寄せて聞き返した。



「ハル、週の半分以上、夕飯、一人で食べてるんだよ」

「……ああ」



明兄は小さくため息を吐いた。

おじさん、おばさんの同席が少ないのは、明兄とハルが子どもの頃からのこと。
明兄が家を出たら、ハル一人になるのは、明兄も承知だったはずだ。

明兄が大学生になって家を出る時、その事は明兄も気にしていたらしい。
家から通える大学にするか、今通っている国内最高峰の大学にするか、迷った末に選んだと聞いた……兄貴に。

選べる段階でスゴイんだ。
受けてみて、万が一受かったら考えよう……なんて必要はなくて、明兄の場合は受験イコール合格。だから、どちらに行くかは受ける前に相当迷ったらしい。

それでも、大学ってのは学校で随分と色々変わってくる。学べることも、学ぶ内容も、将来のチャンスも。
医の道へと進む動機がハルだったからかどうかは分からないけど、明兄は最高の道を選んだ。