14年目の永遠の誓い



明兄の帰省はちょうどハルの退院日だった。

昼間、ハルの昼食に間に合うように帰省した明兄。
ハルはいつも通りにとても嬉しそうにしていた。明兄の久々の帰省って事で、夜は兄貴も合流して賑やかな夕飯。

そんな時間には、ハル仕様で優しい笑顔だった明兄が、今は腹黒丸出しの黒い笑顔でオレの前にいた。

夜10時半。

一度、夕食後に家に帰り、風呂を済ませてからの再来。
少し前に兄貴が帰って来たと思ったら、明兄から「今から来い」のメールが入った。



「えーーーーっと、よろしくお願いします」



取りあえず、ぺこりと頭を下げておく。



「ああ、よろしくな」



そのまま、2階の明兄の部屋に通される。
子どもの頃は2階にもよく上がったけど、明兄が大学生になって以来、足を踏み入れていない。



「うわー、久しぶり。……変わらないね」

「住んでないからな。ほとんどあの頃のままだろ」



明兄が笑う。
明兄が大学生になったのは、オレとハルが中学1年生の時。
オレが明兄の部屋に乱入していたのは小学6年生の時? やけに懐かしいはずだ。



「なんか飲む?」

「え? いいの?」

「ああ、1階の冷蔵庫に入ってる。オレは麦茶な」



当然のような言葉に、思わず吹き出す。



「りょうかーい。……あ、ハル、寝てるよね?」



明兄はそこで一瞬手を止め、



「やっぱり、オレが行ってくる。寝てるはずだけど、起きて来るとやっかいだろ」



と言った。