14年目の永遠の誓い


8月のお盆の前の日、カナの18歳の誕生日の朝一番。



「おめでとうございます」



避暑地の別荘にほど近いお役所で、カナと二人、婚姻届を出した。



「ハール、これからよろしくね」



カナが嬉しくて嬉しくて仕方ないという、とろけそうな笑顔ででわたしの手を取った。



「こちらこそ、よろしくお願いします」



ぺこりと頭を下げると、カナはここがお役所だってことも忘れているのか、ぎゅうっとわたしを抱き寄せた。



「カナ!?」



婚姻届を受領してくれた職員さんが、愉しげに、



「お幸せに!」



と声をかけてくれた。



「はい! 幸せになります! ってか、今、既に最高に幸せですっ!」



カナの言葉に、当然のようにカウンターの向こうで笑いが起きた。



「もお」



やっぱり、わたしは赤くなる。



けど、今日は良いかな、と思った。

だって、今日はカナのお誕生日で、そしてわたしたちの結婚記念日だもの。



カナに手を引かれ、車に乗り込み、次に向かうのは教会で……。

今日は、のんびり生きている普段のわたしには考えられないくらい、アクティブな日。

体調もうまくコントロールできていて、想像していたよりずっと元気。



「がんばるね」



と言うと、カナは



「ハルはいつも通りでいてよ。元気なのは嬉しいけど、ムリは禁物だよ?」



と、心配そうにわたしの顔を覗き込んだ。



「うん」



カナは心配するけど、わたしの体調次第では急遽取り止めの可能性が高かったお式だから、招待客は誰もいなくて、家族だけのささやかな結婚式。



きっと、あっという間に終わってしまう。



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