14年目の永遠の誓い


「うん。……あのね、嫁にはやらんって言われたから、じゃあ、婿にしてください! って言ったんだ」

「……え?」

「オレが牧村になるから、おじさんの息子にしてって」

「……カナ?」



なんかとんでもない事を聞いた気がする。



「新居はハルの部屋で良い? それとも、新しくどこか借りた方が……って聞いたら、ここに住めって、即答」



カナの言葉を理解できずに呆然としていると、カナはくすくす笑って、わたしを抱きしめた。



「ねえ、ハル」



わたしの顔を覗き込み、カナは優しく、優しく笑った。



「オレね、実は、結婚の許可をもらうために、けっこう、頑張ったんだよ?」



カナはわたしの髪をそっとなでた。



「稼ぎもない若造が……って言われるよね、普通。だからね、ハルを養える男になろうと思ったよ?

オレ、もうサラリーマンの生涯年収、稼ぎ終わった」

「え?」

「明兄に、投資、教えてもらったんだ」

「……お兄ちゃん…に?」

「面白かったよ? オレ、才能あるって褒められた。

やめる気はないし、不動産も手に入れたから、食うには困らない。ハルのために最高の医療だって用意できるよ? ……って、こっちは、じいちゃんたちの力を借りなきゃムリだけどさ」



まだ頭が付いてこない。

サラリーマンの生涯年収? 不動産を手に入れた?



……カナが?



「そこまでして、ようやく、おじさんもじいちゃんも許してくれた。……おばさんは、最初から反対する気もなさそうだったけど」



確かに、ママならそうかも知れない……。



「……どう?」

「え?」

「ハル、褒めて?」

「……え?」

「オレ、本当に、けっこう頑張ったと思うんだけど……。

やっぱり、……ダメ、だった?」