「うん。そう、ハルはそんな風に思って欲しくないよな。
けど、みんな考えちゃうんだよ。自分の選択のせいで、ハルに一人で寂しい想いをさせてるって」
「だ、……けっ、ど」
「ハル、……オレ、だから、みんなのハルを想う気持ちにつけ込んだんだって。
……みんな、普段からそんなことを思ってた訳じゃないよ?」
「……で、も……や、……だっ」
わたしの涙は未だに止まらない。
誰かを傷つけたりしたくないのに……、わたしのせいで辛い思いなんてさせたくないのに。
「……ごめん。ハル、けどさ、みんな……知っておくべきだと思うよ?」
「……カ…ナ!」
涙でくしゃくしゃの顔を上げると、カナが困ったように笑った。
その表情があまりに辛そうだったので、何も言えなくなった。
「後さ、ハル……これ聞いたら、もっと怒るよ……ね?」
「……な、に?」
「沙代さんのお母さんが亡くなった日の夜、ハル、調子を崩して、オレを呼んだだろ?
そこで、同じようなことがあっても、朝になるまで誰も呼ばずに我慢してるって分かって……」
……それは、後から、ママにたっぷり叱られた。
言わないで欲しかったのに。
「明兄やじいちゃん、おじさんにも、それを話した」
「……なん…で?」
「だって、結婚して、同じ部屋で眠れば、朝まで我慢するなんてこと、なくなるじゃん?」



