14年目の永遠の誓い


まるで小さな子どものようにしゃくりあげて泣いた。

子どもの頃まで遡っても、こんな風に泣いた記憶はない。



でも、恥ずかしいと思うような余裕もなく、わたしはカナの腕の中で涙を流し続けた。



息苦しい。

……泣くと、息が切れる。



「ハル、大丈夫?」



カナがあやすように背中をトントンと叩く。



こんなにも心が乱れていても、なぜか、カナの腕の中はやっぱり落ち着くんだ。



小さく頷くと、カナはそっと頭をなでてくれた。

カナは愛おしげに、ひたすらに優しく、わたしを抱きしめる。



「ごめんね、オレ、少しよこしまな話をしちゃったけど、

まず、オレは純粋にハルが好きで好きで仕方なくて、一緒にいたくて、

心身共に、む……結ばれたくて、結婚したかったってのは、いい?」



「……うっ、……、ん」



しゃくり上げながら、頷くと、カナはホッとしたように、「ありがとう」とわたしをそっと抱きしめた。



カナが、……そう、カナがわたし自身を求めてくれているのは、よく分かったから、

カナが、わたしに同情してプロポーズしてくれたとか、そんなことはまったくないって、分かったから、

お腹にあったもやもやと重いものが、ほんの少しだけ軽くなった。



「あのさ、オレ、どうやら手段を選ばず、目的に突っ走るところがあるみたいで……」



カナが困ったように、わたしの顔を覗き込んだ。



「……ハル、嫌いにならないでね?」

「……どう…して?」



どうして、そんなこと言うの?



そう聞きたいのに、息苦しくて、嗚咽が収まらなくて、すべてを言い切れない。



でも、カナはわたしの言いたいことを汲み取ってくれる。

分かってる、ムリにしゃべらなくて良いよと言いながら、わたしの背中をさする。