「そっか! 良かった!」
カナは目に見えて、ホッとしたという顔をした。
そのまま、カナははあーっと大きく息を吐く。
「ごめんね、ハル。
これも自然な気持ちだって、分かってもらえたら嬉しいんだけど、」
カナは最初に謝ってから、続きを話した。
「オレ、実のところ………ハルを抱きたいと、……かなり、切望してる」
言ってから、カナはさらに赤くなって目を逸らした。
カナの反応同様に、言われたわたしも真っ赤になって、目を逸らす。
付き合っていると、そういうことをすることもあるというのは、わたしだって一応知っていた。
だけど友だちとは、その手の話はしたことがない。
だから、わたしの知識はとっても乏しいもので……、保健の授業で教わったのと、たまたま読んだ小説に出てきたものと、そんな程度のもので……。
だけど一応、授業では行為から避妊法に至るまで教わりはした。
だから、それが恋人同士や夫婦の自然な営みだと言うのは知っている。……知っては、いた。
……けど、……だけど、まさか、カナの口からそんな台詞が出てくるなんて、思ってもいなかったから!
だから、わたしは混乱して、動揺してしまって……。
「本当は、オレ、けっこう我慢してるんだよ? ハル、知らなかっただろう」
「え……と、……し、知り、ませんでし…た」
思わずどもる。言葉がひっくり返る。
「……あの、」
何か言おうと思うのに、何も出てこない。
頭の中は真っ白だった。



