14年目の永遠の誓い


「ごめんね、陽菜」

「え?」

「あの時、やっぱり子どもにはママが一番……と言っていたら、きっと陽菜はこんなに寂しい思いをしないで済んだわ」

「え? 寂しいって?」

「明仁が家を出てから、週の半分以上を一人で夕飯を食べているのだと聞いたわ」



ああ、なるほど。



「おばあちゃん、気にすることないわ。わたしだって、たくさんのお医者さまにお世話になっているもの。

誰にでもできる訳ではない、大切な大切なお仕事だって、分かっているわ」



おばあちゃんは更に痛ましげな表情をした。

おばあちゃんの目は潤んでいた。



「……ごめんなさい、陽菜」

「おばあちゃん?」



もう一度、おばあちゃんはごめんと謝る。

いったい何に謝ると言うのだろう?



「本当に、陽菜は良い子ね」



おばあちゃんは泣きそうな顔でわたしを見た。



「あなたは、響子さんから預かった大切な命だったの。

小さい頃は、本当によく体調を崩していたから、少しでも陽菜の身体が良くなるように、楽に過ごせるようにと、そればかりを考えていた。

けどね、越えられないと言われていた3歳の壁を越えて、将来のことを考えなくてはいけなくなった。

我が子に病気があると、とにかく甘やかして我が儘に育ててしまう人も多い。

だけど、そんな子にはしたくなかった。
わたくしは必要以上に、陽菜を厳しく育ててしまった気がするのよ……」