14年目の永遠の誓い


「うっわぁ、ロマンチック~」



田尻さんの声はひたすらに明るい。



「……そう、かな?」



対照的に、わたしの声は沈んでいく。

それ以上に、言葉が出てこない。



やっぱり、喜ばなきゃいけなかったのかな?

ありがとうって思わなきゃいけなかったのかな?



まだ17歳なのに、

親のすねをかじっているような年なのに、

家事だってろくにできないのに、

まるで健康には縁遠い身体なのに、

子どもを産むことだってできない身体なのに、



結婚しても良いよ、望む通りにして良いよって言われたこと、

感謝しなきゃいけなかったかな?



カナにプロポーズされたこと、感謝しなきゃ、いけなかったかな?



「……牧村さん」



気が付くと、涙があふれ出していた。



田尻さんに名前を呼ばれ、慌てて持って来たトートバッグからタオルハンカチを取り出した。



「……ご…めん」



両目を押さえて、涙を吸わせる。

感極まってあふれ出した涙は、ほどなく止まった。



ねえ、聞いてもらえる? 話しても良い?



「わたし、……心臓、悪いでしょ?」

「うん」



田尻さんはさっきまでとは打って変わって、真面目な顔で頷いた。