14年目の永遠の誓い



数秒程の空白の後、ようやく田尻さんの反応が返ってきた。




「……は? ……プロポーズ? って、結婚しましょうって、あれ……だよね?」

「……うん。誕生日にプロポーズされて、8月のカナの誕生日に結婚して欲しいって」



田尻さんはマジマジとわたしの顔を見た。

あまりに真っ直ぐな視線に、思わず目をそらしたくなる。



「……今年の、8月に?」

「うん」

「再来月の、8月?」

「うん」

「叶太くんの、18の誕生日…………って、ええっ!? 18歳で結婚!?」

「うん。……あ、わたしは、17だけど」



と冷静に言うと、田尻さんはようやく表情を緩めて、



「牧村さん、3月だっけね」



と言った。



「よく知ってるね?」

「だからー、ハルちゃん情報って、結構出回ってるんだって」



そう笑顔で言いつつ、田尻さんは不意に真顔になった。



「で、結婚するの?」

「……できると思う?」



質問返し。

だって、できる訳ないじゃない。



「え? しないの?」



田尻さんの言葉に目が点。

あんなに驚いてたのに、なんで、この質問?



「できないよ」

「なんで?」



……なんでって。

だって、田尻さん、できる理由なんてある?

まだ高校生で、17歳で……。

この後は大学生になるから、働き始める予定もなくて……。



でも、田尻さんはそんなことを聞いているんじゃない、なぜかそう思った。