14年目の永遠の誓い


そっか、田尻さんてお姉さんだったんだ。

今更ながらに、そんなことを知る。

命について……みたいな、とってもディープな話はたくさんしたのに、知り合って最初にするような、そんな話はしたことがない不思議な関係。



「田尻さんは二人兄弟?」

「うん、そう。牧村さんとこは、お兄さんがいるんだっけ?」

「うん。よく知ってるね?」



同じく杜蔵生だったけど、同じ校舎に通ったのは小学1年生の時の一年間だけ。

お兄ちゃんは6年生だったから、普通に考えて接点はほとんどない。

首を傾げると、田尻さんは面白そうにわたしを見た。



「牧村さん知らないだろうけど、ハルちゃん情報って、結構出回ってるんだよ?」



……ハルちゃん情報? なに、それ?



聞き慣れない言葉に驚いたのと、田尻さんの口から、色んな人に呼ばれる愛称が出ると、何だか妙にくすぐったい気分になったのとで、動作が止まってしまった。

そんなわたしを見て、田尻さんはクスクス笑った。



「牧村さん、可愛いでしょう?」

「え? そんなこと……」

「あるある」



最後まで言わせず、田尻さんは続けた。



「で、男子に絶大な人気を誇ってるの」

「まさか」



わたしの返事に、田尻さんはまたクスクス笑う。



「こう言う、全然気付かないところも可愛いんだって」



だんだん、田尻さんが冗談を言ってるんじゃないことが分かってきて、その意味を理解して、わたしが赤くなってうつむくと、田尻さんはまた笑った。



「確かに、可愛いわ、うん」

「………………あの、わたし、どう反応して良いのか、分からないんだけど」