身体の重さは取れないけど、今まで以上に疲れやすかったけど、だけど、とても順調な毎日だった。
日々の生活は順調なのに、なぜか心が晴れなかった。
昼間は気がつくと笑顔で終わっている。
だけど、夜、一人になると、心が急に重くなるんだ。
「どうしたの? 元気ないじゃん、最近」
しーちゃんが珍しくお休みしていたその日、体育前の休み時間に、クラスでも1、2を争う早さで着替え終わった田尻さんから声をかけられた。
「そう? 元気だよ」
元気なく見えるのかな?
割と楽しく過ごしているつもりだけど……。
「牧村さん、体育館で見学するよね?」
「うん」
保健室で休む程、体調は悪くない。
「じゃ、行こう」
「うん。……でも、わたし、歩くのゆっくりだよ?」
「知ってるって」
田尻さんはわたしの心配を面白そうに笑い飛ばした。
未だに、カナやしーちゃんは、田尻さんがわたしに近づくのを嫌がる。……というか、警戒する。
朝の授業前も、休み時間も、昼休みも、放課後も、ほとんどがカナかしーちゃんと一緒にいるわたしは、なかなか田尻さんと話す時間を取れない。
けど、何かにつけてキッパリ、ハッキリものを言ってくれる田尻さん、わたしは結構好きなんだ。
変な気を遣われないのが心地良いし、キツそうに見えて、実は優しい人だと思う。
今も田尻さんは、わたしの歩調に合わせてゆっくりと歩いてくれる。



