14年目の永遠の誓い



その次に来たのはお兄ちゃんだった。



お兄ちゃんは、朝食を乗せたトレーを手にしていた。



「陽菜、調子はどう?」



サイドテーブルのティッシュと水差しを勉強机に移動し、替わりにトレーを置く。

お兄ちゃんはダイニングで済ませたみたいで、トレーにはわたし用の卵がゆだけが乗っていた。

パパやママのように何か言うのかと思っていたけど、お兄ちゃんは何も言わなかった。



「食べさせてやろうか?」



お兄ちゃんは土鍋から、お茶碗におかゆを移しながら、そんなことを言った。

まるで小さい頃みたいに。



「……うん」



思わず頷くと、お兄ちゃんは嬉しそうに、おかゆを混ぜて冷ましてくれた。

最後に、ふーっと長く息を吹きかけて冷ます姿を見ると、不覚にも涙が浮かんでしまった。

小さい頃は、よく、こうやって食べさせてもらった。



「どうした?」

「……何でもない」



ただ、お兄ちゃんがここに一緒に住んでいた頃を思い出しただけ。

そして、懐かしくなってしまっただけだから。



ほほ笑みを浮かべると、



「なら良いけど。……しんどかったら、言うんだぞ?」



と、わたしの頭を優しくなでた。

せっかく食べさせてもらったのに、数口食べるだけで精一杯だった。