14年目の永遠の誓い



翌朝、出社前にパパが寄ってくれた。



忙しいのに、わたしの氷枕を新しいのに替えてくれて、それから、いっぱい頭をなでられた。

まるで小さな子どもにするみたいに。



「ずっと、パパだけの娘でいて欲しかったのにな」



と、パパはポツリとつぶやいた。



……パパ?



「響子さんと結婚した時には、彼女の両親はもう他界されていたからなぁ」



と、パパはまたつぶやく。

それから、意を決したようにわたしの目をしっかりと見つめた。



「……陽菜が、好きにして良いんだぞ? 結婚したからって、陽菜がパパの可愛い娘だってことには、何も変わらないんだから」



わたしが何も言えないでいるのを、体調が悪いからだと思ったのか、感激しているからだと考えたのかは分からない。

パパはそう言うと時計に目をやり、再度、わたしの頭をぐりぐりとなでてから、



「行ってくるね」



と部屋を後にした。



わたしは、行ってらっしゃいという言葉すら、口にすることができなかった。



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