目が覚めると、自分の部屋の天井が目に入った。
倒れた後、自室のベッドに寝かされた。
何度か吐いた後、きっとまた入院だと思いながら、意識を失った。
……そっか、入院しなくて、良かったんだ。
それなら、新学期早々、お休みという事態は避けられるかも知れない。
まだ、一週間近い猶予がある。ゆっくり休めば調子も良くなるかも知れない。
黄昏時の日差しが、部屋を朱に染める。
あれから何時間寝ていたんだろう?
……熱い。喉が渇いた。
いつの間にか熱が出ていたみたいで、枕は氷枕に変わり、両脇にも冷却用の氷パックが挟まれていた。
「陽菜、目、覚めた? 水飲む?」
部屋にママがいた。
そうか。わたしのお誕生日だったから、今日はお休みだ。
「……ほし、い」
喉がからからで声がかれる。
酸素マスクが外され、
「はい。ゆっくりね」
と吸い飲みを口もとに差し出された。
ごくりごくりと水を飲むと、ようやく人心地ついた。
「……ありがとう」
そう言うと、ママは酸素マスクをまた着けてくれる。
「……ごめんね。今日、」
「疲れが出たのね。2月から、頑張って通学していたものね」
……疲れなの、かな?
それなら良いんだけど。



