黒森都市に来てから1週間がたつ。
今日は学院に帰る日。
燐たちは華龍都市行きの汽車に乗っていた。
黒森都市にいる間は小隊の連携を取るため、
月島特殊部隊の隊員と試合などをした。
「いやー楽しかったねー」
アーミャは満足した表情だった。
「月島特殊部隊と一緒に訓練は貴重な体験できたね。」
と、黒森都市でしたことを振り返りながら華龍都市につくのをまった。
※
「疲れたな。」
寮の部屋に戻って来た燐と堺人。
堺人はソファーに座って一息つく。
「黒森都市と華龍都市は離れてるし…はい。」
「ありがとう。」
燐はココアとコーヒーを用意してソファーの前の机におき、コーヒーを堺人に渡す。
「燐はココアか」
「うん。アイスココア。コーヒー飲めるけど少々苦手。」
そっぽを向いて言う燐を見て堺人は燐には気づかれないように笑う。
そこで、堺人は思い出したことを言った。
「そういや、今日燐の誕生日だろ?」
「え!!何で知ってるの」
表情はあまり変わらないが驚いているのは確かだ。
「アーミャから聞いた。誕生日おめでとう!」
そう言って堺人は燐に小さな箱を渡す。細長い長方形の箱にはリボンがついていた。
「……ありがとう……でも、もらっていいの?」
もらってばかりのようなきがする。
と燐は申し訳なさそうに堺人を見る。
「燐のためにかったんだから、受け取ってくれると嬉しいけど。」
堺人は笑顔で言った。