才華龍学院 Ⅰ


扇と夕凪が出ていった飲食店内は陰と陽だけになってしまった。
人避けの魔法はもうしていない。

「陰、大丈夫?」
「ちょっと疲れた。…陽…寝たい。」

椅子に座って今にも寝そうな陰を見て陽は苦笑した。人避けの範囲はいつもより約10倍広く強いものだったため、魔力を結構使ったのだ。

「いいよ。今日は閉じて明日に備えることにするから…て早いなー」

いいよのところで、寝てしまった陰を陽は『可愛いな。』と陰の顔を見る。

「さて、運びますか。」

軽々と陰をおんぶして、家でもある飲食店の上の階へと向かった。

この飲食店の店員は陰と陽合わせて5人全員グリムズの子供。
先ほど陽が扇から言い渡された命令を残り3人に実行させたので飲食店にいるのは陰と陽だけだ。

陰は気持ち良さそうに陽の背中で眠っている。