夏休み中は定期テストの下位のペアは補習があるがそれ以外はないため燐たちは暇を持て余していた。
「私とアーミャはともかく堺人たちは帰らなくていいの?」
燐が言うと堺人たちは考えていた。そんなに考えるものなのかとアーミャは思った。
「んー別に帰っても面白い訳でもないし」
「俺はクーイ国に行かないといけないしな」
「私と柳の家は代々忍の一族で、あまり家に帰ったりはしないですし。帰るとしたら1月くらいですね。」
それぞれの理由で学院に残っている。
「でも、暇だな。」
「そうですね。どこかに遊びに行くとかはどうですか?…あれ?」
紅葉が提案するとみんなは嫌そうな顔をしていた。季節は夏、誰もが暑さには負ける。
「却下。暑い」
クーイ国は雪の国でこの時期は涼しいが光国は晴れの国だ。日差しが強い中歩くのはつらい。
「じゃあーどうする?」
「んー…」
アーミャの言葉にまた、考えだした。
「僕の家に来ない?」
堺人が提案する。
「でも、いいの?邪魔にならない?」
「豪邸…」
堺人の月島家には行ってみたいが当然堺人の親もいるわけだし、王族はとにかく平民に孤児だ。貴族の家にはいるわけにはいかないのだ。
「大丈夫だよ。月島家が№2になった理由分かる?」
「あー…なるほど。」
「確かに大丈夫そうだね。」
結局なにもすることが無いので堺人の家に遊びに行くことになった。